1967年の日活作品で
ラインナップは吉永小百合以下
監督は数々のヒット作を飛ばした斎藤武市。
吉永扮するはテレビ局の新人ディレクターなんですが
うーん、与えられているセリフや動作が
学園もののまんまなんですね。
舞台が高校とかで周りも皆、セーラー服や詰襟姿とかならまだしも
生き馬の目を抜くメディアの世界の主人公としては
あまりに浮きまくってしまっています。
ラストなんて、会社の屋上でフォークダンスですよ。
そんなことしないでしょ・・・・
幾つかのシーンでコミカルな場面があって
そこでの吉永の演技は面白いんですね。
全編コメディ路線でいけば良かったのに
無茶苦茶真面目一直線になってしまうんですよ。
この頃の日本映画界は完全に斜陽の時代で
吉永小百合主演の映画でも興行成績が奮わなくなってきます。
数年後には撮影所も閉鎖され、日活はロマンポルノ製作に舵を切りますので
冬の時代の作品と言えそうですね・・・
「昭和が明るかった頃」関川夏央著/文春文庫
共演者のなかでは
十朱幸代が目立ちますね。
20代半ばの頃でしょうか
役柄は小さいんですが、むしろ
吉永より目立つ感じです。
しかし、なんといっても
この映画の見どころは
この人、斎藤チヤ子ですよ!
出番は少しなんですけれども
カメラが寄ってます、思いきり。
吉永や十朱を撮る時よりも
明らかにテンションが高い(笑)
遠くにボヤーッと吉永
これではどちらが主役か分かりません。
きっと監督とかカメラマンさん、スタッフに
ファンの人が居たんでしょうね。
斎藤チヤ子というと
テレビドラマ ”怪奇大作戦” の名作
”京都買います” (1969年放送)を
なんといっても思い出しますね。
いや~、寄っちゃいますね
私も。