バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

1時間40分、場面は全て刑務所の中&サントラが最高の ”SHORT EYES”

 

”SHORT EYES” という1977年製作のアメリカ映画。

公開当時、商業的にはコケてしまったようで

あまり知られている作品ではありませんね。

 

いわゆる刑務所モノなんですが、

 

 

オープニングとエンディングで

建物の外観が映る以外、

全てのシーンが刑務所の中なんですね。

 

回想シーンとかも無い。

屋外で運動する場面なども無く

徹頭徹尾、「ムショの中」だけで

話が展開していきます。

ですんで、閉塞感が半端なく。

恋人が面会に来るといったこともないので

登場人物は全員(むさくるしい)男オンリーです。

 

 

もともとは原作があって

まずは舞台化されて注目が集まったようですが

確かに映画よりはそちらのほうが向いているように思いますね。

場面の転換が不要ですから。

 

"SHORT EYES" by Miguel Piñero (1974)  *作者は映画にも出演

 

しかしですね、この映画には見どころというか

聴きどころがあるんですね。

 

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囚人役の一人を

ソウルミュージックの巨人、カーティス・メイフィールド本人が

演じているのです。

サントラ全編も担当しているのですが

これが実に GOOD!なんですよ。

 

当時は猫も杓子もディスコの時代だったんですが

それとは一線を画す

カーティス流儀のファンク魂が炸裂。

カーティスのソロキャリア中でも出色の仕上がり。

 

SHORT EYES    Curtis Mayfield

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残念ながら、アルバム(LP)のほうもヒットしなかったんですが

カーティスの手がけた他の映画関係の大ヒット作

”スーパーフライ” や ”クローディン” に

負けない充実度です。

 

 

映画も、エンタメ的な要素は薄いですけど

ドキュメンタリータッチのリアルな映像は

今観ても古臭くないですよ。

映像&音楽の再評価を期待したいですね。

 

Scene from "SHORT EYES"

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