バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

「私はあなた達のようには出来ないのよ」・・・マリリンの哀しい呟きが聞こえる一本の映画

 

”ショウほど素敵な商売はない”

 

1954年公開のミュージカル映画

(監督/ウォルター・ラング

芸人一家の成長物語~ファミリードラマです。

 

 

お母さんは

ブロードウェイの女王と呼ばれた

エセル・マーマン

 

 

長女役には

”南太平洋” ”魅惑の巴里” で知られる

ミッツィ・ゲイナー

 

 

次男を演じるのは

雨に唄えば” でジーン・ケリーと共演した

ドナルド・オコナー

 

無茶苦茶

芸達者なメンツの揃い踏み。

 

実際この人たちのダンスシーンや歌唱パートは

文句なしの出来映え。

 

 

マリリン・モンロー

次男のオコナーと恋仲になる

歌手&踊り子という設定。

 

 

で、マリリンも頑張ってはいるんですが

路線というかテイストが違うんですね。

 

例えば

マリリン、ミッツィ、ドナルドの共演シーン

 

 

ドナルドとミッツィは

当時の最高峰のダンサーですので

どのようにでも踊れるんですね。

で息もピッタリ。

むしろ余裕さえ感じられます。

 

 

でもマリリンはそこには絡めません。

二人のような身体のキレは持ち合わせていませんから。

なので、ソファのうえで

色々とポーズを取るしか出来ないんですね。

 

 

これはキツいと思いますよ。

明らかにキャスティング&構成のミスマッチですね。

(他のシーンでもこういった分断シークエンス~ドナルドが一人で踊ってマリリンはそれを見ているだけ~が目立つ)

 

お互いにね、やりにくかったでしょうね・・・

 

 

最後はハッピーエンドで

マリリンも家族に加わるんですけど

端っこ、なんですよね。

明らかに表情も冴えないですし。

 

一人一人の才能は際立った役者が揃っているのに

そのマッチングというか

バランスの按配って難しいですね。

そこがまた映画の醍醐味でもありますけれど。

 

"LAZY "     Marilyn Monroe, Donald O'Connor, Mitzi Gaynor

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