映画史のごく初めに
必ず名前の挙がるジョルジュ・メリエス(1868~1938)
なかでも1902年の ”月世界旅行” は
ストーリーを伴ったSF映画の最初期の作品として
高い評価を受けています。
スクールメイツ的な立ち位置の女性グループ
の盛大な見送りと出迎えという
黄金パターンが既に確立されています。
(これがやりたかったりして~観客もそれを期待していたのでは?)
翌年のファンタジー色の濃い
”妖精たちの王国” では海底へ。
1904年の ”不可能を通る旅” では
自動車と列車の中間のような乗り物で
太陽に呑み込まれたりしています。
1906年の "The Merry Frolics of Satan" では
更に手の込んだ造りとなっていて
見送り&出迎えガールズも健在なのですが
この頃になると人気に陰りが。
(確かに絵柄は違っても基本のパターンが金太郎飴なので・・・)
惑星のランデブーを描いた
"The Eclipse"(1907年)
などの意欲作もあったのですが
商業的な不振は続き、
1912年には
映画人としてのキャリアにピリオドが打たれることになります。
(同年製作の ”極地探検” には日本チームの名前も。しかし探検には参加せず)
(空中を浮遊するガールズ、さようならを言っているようですね)
メリエスは生涯に500本以上(短編ですが)を撮影していて
SF調以外の作品も多数製作しています。
この偉大なるオリジネーターの
ごくごく初期、19世紀!の作品を観ると
既にキャラクターが完成していることが
よく分かりますね。
”月まで1メートル” (1898年)
参考図書