ミュージカル映画というと
どうしてもハリウッドで作られた諸作品を
連想しますけれど
こちらは1934年のイギリス産
(監督/ビクター・サヴィル)
時は1909年
押しも押されぬ舞台の大スター(ジェシー・マシューズ)が
引退。
最後のステージも大盛況だったのですが
彼女はその後、一切の消息を絶ちます。
(男女関係のトラブルが原因)
それから25年後の1934年
一人の若い女がオーデイションにやってきます。
突然姿を消したかつての大スターの
一人娘でした(ジェシー・マシューズの二役)
「本当に君はお母さんに似ているね。そうだ!お母さんがカムバックしたことにしよう。昔と寸分変わらぬ美しさを保って奇蹟の復活、これは当たるぞ!」
25年間の舞台の流行を振り返る
斬新なステージ構成もあって
復活公演は大成功。
しかし娘は観衆に嘘をついていることに
罪悪感を覚えます。
ある日のステージで大観衆に告白
「私は本人ではありません。その娘なんです」
大衆を欺いた疑惑で裁判にかけられる娘。
「私は母以上に上手く歌える自信はありません。でも心の底から母を愛しています」
証言席で母の持ち歌を謳い上げる娘の姿に
涙する傍聴席、笑顔の裁判官は無罪の判決を下します。
ジェシー・マシューズは
歌も踊りも演技も抜群、
一時間半をまったく飽きさせることなく
引っ張ります。
(身体が柔らかく、物凄い角度で足が上がる)
劇場のステージシーンも存分に盛り込まれていて
やたらに豪華なコスチュームが見ものです。
ミュージカル好きで
未見の方が居られたら
是非に本編をどうぞ!
Dance Scene from "Ever Green" (1934)