バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

63分間の疾走~圧倒的な才能の迸り、チェコスロバキア映画 ”夜のダイヤモンド”

 

これは必見もの。

映画ファンで未見の方は是非に。

 

 

第二次世界大戦下、ナチスドイツに捉えられた二人の若者が

移送中の電車から飛び降りて

脱出を試みます。

 

 

若者の一人は足を負傷しており

状況は絶望的です。

 

 

極限状態が続くなか

彼等の脳裏に

今までの短い人生の一コマ一コマが

浮かんでは消えていきます。

 

 

 

そこには

ほんの微かではあるけれど

心の触れ合いやときめきを感じる

瞬間もあったのです。

 

 

しかし、山狩りの老人たちに捕まってしまい

屋内に監禁。

自由への可能性は完全に閉ざされてしまったようです。

 

「おい、外へ出ろ」

 

そう命令されて歩き出す二人。

彼等を待ち受けているのはプラハへ続く一本の道でしょうか

それとも銃口でしょうか・・・

 

 

フラッシュ・バック/フォワードが

多用されているのですが

そこで描かれている情景は

現実世界と彼等の願望、夢

あるいは恐れのイメージが混在していて

その判断は観る側に委ねられています。

(私はバッドエンド、というよりも全てのシーンが回想~もうこの世に居ない者からのメッセージと受け取りました)

 

監督は当時20代だったヤン・ニェミツ。

あまりにも冴えて冴えて冴えまくった

一時間とちょっとを

ご堪能くださいまし。

 

"DIAMONDS OF THE NIGHT" (1964)   Trailer

www.youtube.com