バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

アメリカ版金八先生、熱血教師物語の "CONRACK"

 

この映画は実話に基づいています、

との字幕でスタートする

1974年のアメリカ映画

(監督/マーティン・リット)

 

 

1969年、サウスキャロライナ州の離れ小島に

赴任してきた青年教師ジョン・ヴォイトですが

生徒達のあまりのやる気の無さと

社会への無関心ぶりに唖然とします。

(長年にわたって本土との行き来が限定されていた歴史があった)

 

 

生徒の親たちも

どこか冷たく

よそよそしい態度。

 

 

俺は負けん!

俺が子供たちのやる気をおこさせてみせるぞ!

 

基本的な生活習慣さえ身に付いていない彼等に

教室を抜け出しての熱血指導がスタート。

 

 

裏表のないヴォイトの素朴さに

いつしか子供たちや地域の住民も

好感を抱くようになります。

 

 

しかし型破りな彼の教育方針は

校長(マッジ・シンクレア)や教育委員会のボス(ヒューム・クローニン)からの

反感を招き、転勤を命じられてしまいます。

 

 

島を去る日、ヴォイトは

”俺はなにも足跡を残せなかったな、やり方が悪かったのだろうか”

と悔恨の想いにかられます。

 

 

船着き場には生徒たちの姿がありました。

熱い抱擁もさよならの言葉もありません。

しかしヴォイトの乗ったボートが視界から消えるまで

彼等は見送り続けてくれるのでした・・・

 

ロケーション(ジョージア州で撮影、生徒たちも現地の小中学生が演じた)の

効果もよく出ていますし

ジョン・ヴォイトも大熱演。

真面目な作りで良い映画なのですが

生徒一人一人にスポットライトがあたっていないのですね。

 

 

島の学校への赴任という点では

日本映画の名作 ”二十四の瞳” 

とも共通点がありますが

そちらでは子供たち一人一人の家庭環境などにも踏み込んでいました。

比較してみると、やや奥行きに欠けるかなと。

 

あとヴォイトが音楽の時間に聞かせるのが

ベートーヴェンなんですね。

(ラストシーンでも使われる)

実際にそうだったのかもしれませんが

かなり違和感がありますねえ・・・

 

南部の州が舞台なのですから

ディープなブルースやソウルのほうが

どう考えてもハマるでしょうに。

 

映画の原作名 "THE WATER IS WIDE" に引っ掛けて

オーティス・レディングジョージア州出身)の

"YOU DON'T MISS YOUR WATER"

あたりを使って欲しかったなあ・・・

 

You Don't Miss Your Water     Otis Redding

www.youtube.com

 

Conrack (1974)    Trailer

www.youtube.com