バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

これもアメリカンドリーム? 良妻賢母は人間ではなかった・・・”ステップフォード・ワイフ”

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1974年製作のアメリカ映画

The Stepford Wives (監督/ブライアン・フォーブス

 

これはなかなか面白い作品ですよ。

原作は ”ローズマリーの赤ちゃん” で知られる

アイラ・レヴィンなんですが、

テイストが似ているところがあります。

 

ローズマリー” はニューヨークにやってきた夫婦が主人公ですが

こちらはニューヨークから郊外に引っ越した夫婦(&子供二人)が

出くわす怪現象のストーリー。

ローズマリーはホラー系、本作はSFタッチです)

 

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コネチカット州のステップフォード村に引っ越してきた

弁護士の夫(ピーター・マスターソン)と

写真家の妻(キャサリン・ロス

のんびりと落ち着いた環境に最初は満足していたのですが

 

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村に以前から住んでいる女性達の言動に違和感を覚えます。

言葉遣いやファッションが一時代も二時代も前のよう。

 

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キャサリンは、

自分と同じく最近村にやってきたばかりの

活発な女性、ボビー(ポーラ・プレンティス)とともに

村の女性を訪ねて

「もっと社会に出て活動的になりましょう」

と誘うのですが、彼女たちはまったく興味を示さず

「家で家事をしているのが一番幸せ、それ以上の望みはありません」

と答えるばかりです。

 

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引っ越し祝いに集まった村の男性たちは

キャサリンの顔のスケッチをしたり

(なぜか目、鼻、口とパーツ別に描いてる)

彼女の音声を録音しようとします。

 

また、夫の様子が徐々におかしくなっていき

キャサリンとの口論が増すばかり。

 

おかしい、この村にはなにか秘密があるに違いない。

キャサリンはボビーとともに調査に乗り出すのですが

・・・

 

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はい、というわけで

村の女性たちはロボット~アンドロイドだったのであります。

自分の言うことだけを聞いてくれる、ただひたすらに従順な。

ではもともとの奥さんたちは?

なんと男(夫)たちに、全員殺されていたんですね。

恐ろしいですね~

 

実は映画の冒頭シーンで

こんな場面があるんです。

 

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マネキンが運ばれてますね。

これで、ネタバレしちゃってるんですよ。

その後かなり早い段階で、”ははあ、そういうことね”

と話の筋が読めてしまうので、スリルやドキドキ感というのは

ちょい薄いかもしれません。

 

それでもキャサリン・ロスを筆頭に

役者さんの演技が上手いので

見応えはあります。

ローズマリーの赤ちゃん”と

続けて観ても、面白いと思いますよ。

 

The Stepford Wives      Trailer

www.youtube.com

 

「人間がロボットに置き換わる」パターンでは

諸星大二郎の ”夢みる機械” も印象深いですね。

こちらは奥さんだけでなく、更に大々的に

入れ替えが進んでしまうのですが。

 

もっともっと、怖いですね~

 

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「汝、神になれ 鬼になれ(集英社文庫)」に収録