バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

踏んで踏んで踏みまくれ! 韻をね・・・全米大ヒットの ”恋のムーンライト”

 

英語のポピュラーソング

ロックでもソウルでもスタンダードナンバーもそうですが

必ず「韻を踏んで」作詞されてますね。

単なる語呂合わせから

二重の意味を持たせたり

その展開のパターンは様々ですけれど

 

ピーター・バラカン著の「魂のゆくえ」新潮文庫

(韻を踏む~ライムすることの重要性についての記載あり)

 

さてその極端な一例

とことんライムしている

歌詞を見てみましょうか。

1976年に全米チャート第3位を記録した

恋のムーンライト~MOONLIGHT FEELS RIGHT

というナンバーですが

既にタイトルからして韻を踏んでますね。

 

The wind blew some luck in my direction
I caught it in my hands today
I finally made a tricky French connection
You winked and gave me your O.K.

 

幸運を運んでくれる風が俺に吹いてきた

確かに感じたんだ

どうやらフレンチ・キスまでたどりつけそうだ

だってウインクしてOKサインをくれたじゃないか

 

I'll take you on a trip beside the ocean
And drop the top at Chesapeake Bay
Ain't nothing like the sky to dose a potion
The moon'll send you on your way

 

海沿いまで車を走らせよう

チェサピークベイまで来たら

オープンカーの屋根をあけようぜ

一服キメるのにはうってつけの空模様だろ

月が楽しいトリップを保証してくれるはずさ


Moonlight feels right
Moonlight feels right

 

なんて気持ちのよいムーンライト

お月さま 最高の気分だぜ 


We'll lay back and observe the constellations
And watch the moon smilin' bright
I'll play the radio on southern stations
'Cause southern belles are hell at night

 

シートを倒して星座観察

お月さんもニヤニヤしてるな

南部のラジオ局に合わせようよ

いかした南のレディには

おあつらえだろ

こんな熱い夜にはなおさらさ

 

You say you came to Baltimore from Ole Miss
Class of seven-four, gold ring
The eastern moon looks ready for a wet kiss
To make the tide rise again

 

ボルティモアから来たんだよね

その指輪はミシシッピー大学の卒業記念リングだろ?

74年の卒業なんだね

ここ東部の月の下では

俺たちのウェット・キスの準備は万端

海の潮もまた満ちようとする頃合いさ

Moonlight feels right
Moonlight feels right

 

月の光が気持ちいい

最高のムーンライト

We'll see the sun come up on Sunday morning
And watch it fade the moon away
I guess you know I'm giving you a warning
'Cause me and moon are itching to play

 

月と交代して

太陽が昇るのを一緒に見るのはどうだい

日曜の朝に

君には警告しておいたはずだぜ

俺とお月さんはそうするつもりだったことを

 

I'll take you on a trip beside the ocean
And drop the top at Chesapeake Bay
Ain't nothin' like the sky to dose a potion
The moon'll send you on your way

Moonlight feels right
Moonlight feels right
・・・

 

(words by BRUCE BLACKMAN)

 

"MOONLIGHT FEELS RIGHT"   Starbuck

www.youtube.com

 

日本語にしにくい箇所があちこちありますけど

もう、徹頭徹尾

韻、踏みまくり(笑)

 

かつ性的&(やってはいけない)ドラッグ類

を仄めかす

これまたお決まりのパートもあって

ヒット曲の必須要素

テンコ盛りであります。

 

グループ名の

STARBUCK

これは別にコーヒーチェーンに関係があるわけでなく

おそらく

バート・ランカスターキャサリン・ヘップバーン主演の

”THE RAINMAKER” という映画から取ったのでしょう。

 

THE RAINMAKER (1956)  Trailer

www.youtube.com

 

ランカスター扮する主人公の名前が

Starbuck なんですね。

 

 

風来坊のランカスターがふらりとやってきて

ヘップバーンに恋をする

ヘップバーンもその気になるのですが

彼女を愛している男が別に居ると知ると

ランカスターは一人、町を去っていく

というまるで ”男はつらいよ” のような

人情噺です。

 

このグループのリーダーは

BRUCE BLACKMAN という名前なんですが

きっと自分の名前に引っ掛けたのかもですね。

BLACKMAN ↔ STARBUCK

 

ここでも韻を踏んでいると。

お後が宜しいようで・・・