バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

THIS IS REAL TOM YAM SOUP

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さて、このタイ料理の名前はなんでしょう。

 

答えはあの有名な

トムヤム。

世界三大スープ料理とかなんとか、言われてますね。

 

でもおそらくは

普通にイメージされてる見た目と

随分違うのではないでしょうか。

 

だって、赤くない・・・

 

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確かに、TOM YAM と検索してみると

色々な画像が登場してきますが

どれも赤い色してますもんね。

 

トムヤム~(この後は入っている食材名になります。海老ですと”クン”)は、

高級料理的なイメージがあるかもしれませんが

まったくそんなことはなく、道端の惣菜屋台でも売っていますし

ごく普通の町の食堂でもオーダー出来ます。

 

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で、そういう時はですね

真っ赤でこってり&油の膜が浮いている系統もあるんですが、

どちらかというと冒頭の

無色&油少な目のクリアタイプのほうが多いんですよね。

(違いはチリオイルとココナッツミルクの有無)

 

タイ人の友人の好みを聞いてみても

クリアタイプが好きな人のほうが多数派のような。

私もその一人ですけれどもね。

見栄えとか、あともうイメージが出来上がっていますから

どうしても赤版が出てくることが多いとは思いますが

機会がありましたら、無色パターンをご試食あれ。

 

その際には海老(クン)だけでなく、ほかのシーフードも

加えてもらったほうがより美味しいと思います。

 

トムヤム・タレー(海鮮)・ナムサイ(さっぱりスープ)

 

といえば、日本のタイレストランでもアレンジしてくれると思いますよ。

 

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ちなみに手前のご飯ものは

鶏肉、しし唐、玉ねぎをサッと炒めたもの。

さっぱりトムヤムと相性抜群です。

 

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あ~、これが赤版トムヤム?

 

そのようにも見えますが

実はそうではなくて、

スキーナム

という料理です。

 

こちらは辛くありません、むしろ甘味を感じますね。

春雨入りの場合が多いんですが、あまり好みではないので

抜いてもらってあります。

 

タイのスープ~カレー系統の料理は

非常にバリエーションが多くて

奥深い世界ですね。

 

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そうそう、これもお勧め

イカのライムスープ鍋”

パタヤとかバンセンなどの海沿いで食べると

一層、風味が増しますよ。

 

トムヤムから話が拡がってしまいましたが

次回ご来タイの際には

是非是非

エンジョイ・タイスープ料理!

 

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バンコクのヒンドゥー寺院でジョージの優しい笑顔を思い出した

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ワット・ケークという

バンコク市内にあるヒンドゥー寺院。

周辺にはインド料理店やインド雑貨を扱うマーケットもあって

異国情緒の漂う一画です。

 

観光名所としても知られていますので

訪れた方もおられるでしょう。

 

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現在は訪れる人も少ないのですが

頭のなかにふと、ジョージ・ハリスンが残した

楽曲の数々が浮かんできました。

 

ジョージのヒンドゥー文化への傾倒は筋金入り。

58歳で世を去るまで、終生それは変わりませんでした。

(遺灰の一部をガンジス川や他の聖地へも散骨)

 

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ジョージが生きていたら

今のコロナ禍で

どんな曲を発表したでしょうね。

 

ソロになってからのジョージはかなり早い時期に

音楽への関心が薄れていったようにも感じますが、

是非聴いてみたかったなあ。

 

RONNIE WOOD&GEORGE HARRISON     Far East Man

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盟友ロニー・ウッドとの共作で

”ファー・イースト・マン”というナンバー。

ジョージのアルバムにも収録されているのですが

ロニーのファーストソロでのバージョンが最高です。

(勿論、ジョージがゲスト参加。というよりデュエットですね)

 

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行くなら日本、それとも西欧の地獄? ロビン・ウィリアムズ&中川信夫

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名優、ロビン・ウィリアムズの主演作

”奇蹟の輝き~WHAT DERAMS MAY COME”(1998年)

事故死して天国に行ったウィリアムズが

その後、自殺して地獄に墜ちてしまった妻(アナベラ・シオラ)

を助けに向かうというファンタジー色の強い内容。

 

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原作は ”地球最後の男” や” 縮みゆく人間” など

多数の人気作品がある

リチャード・マシスンです。

 

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本作はCG全開の派手なシーンの連続なのですが

人間ドラマ(夫、妻、子供の擦れ違いや葛藤)のほうが

いま一つうまく描き切れていないような。

 

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もう一本、こちらは日本映画ですが

中川信夫監督の ”地獄”(1960年)

カルトムービーの代表的作品として、よく知られていますね。

 

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嵐寛寿郎閻魔大王

 

前半がこの世、後半が地獄巡りという構成ですが

ひたすら暗~い、全編アングラタッチの100分間。

 

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主演は天知茂と三ツ矢歌子ですが

怪優、沼田燿一の存在感が強烈です。

 

さて、この2作品に登場する「地獄」の風景なんですが

似ている箇所が幾つもあります。

 

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天国や地獄が

人間の想像力の産物だとすると、

世の東西を問わず

どうしても似通った部分が出てくるのかもしれませんね。

 

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 「あの世」について

もっとも精通しておられたであろう

漫画家の水木しげる

関連した作品は多数ありますが(というか、ほとんどがそうですね)

思想家・発明家のスウェーデンボルグを取り上げた一編は

実に楽しい内容です。

 

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「神秘家列伝 其の壱(角川文庫)に収録」

 

スウェーデンボルグねずみ男のガイド役になって

天国と地獄をアテンドするのですが、

 

”霊界では いつも自分の居場所は自分の意志で決めるのです”

”ナルホド”

 

といったやりとりが交わされています。

 

いずれにしても ”地獄” は

騒々しい場所のようですね。

静かな地獄って、何処かに無いのでしょうか。

 

 

スイスの画家ベックリンの ”死の島”(1883年)

 

死者を乗せた小舟が向かう孤島は

天国でしょうか、

もしそうでなかったとしても

静謐な世界があるような気もしますね・・・

 

奇蹟の輝き 予告編

www.youtube.com

 

地獄  予告編

www.youtube.com

クリムゾン/ピンクフロイド/イエス プログレッシブロックの名盤を今更、通して聴いてみる

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1970年代に(異常に)人気のあった

プログレッシブ・ロック

これがまたカントリーと並んで、苦手のジャンルでして。

当時からほぼ完全にスルーし続けて

はや半世紀。

 

このまま聴かずにこの世とおさらば~

というのもなんなので、

あまりにも今更ながら、代表的とされている

バンド&作品に耳を傾けてみました。

 

クリムゾンキングの宮殿/キング・クリムゾン

こわれもの/イエス

狂気/ピンク・フロイド

 

うーん、率直な感想はまず

”思ったよりは聴きやすいなあ”

と。

 

70年代当時にこの手の音楽を遠ざけていた理由として

・音楽を演奏しているというより、いじくりまわしている気がする

・ジャケットワークも含めて、歌詞やサウンドが「盛り過ぎている」ような

・ボーカルパートが弱い

などがあったんですね。

 

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(僕が愛するロック名盤240/ピーター・バラカン

 

よく知られている音楽評論家の著作を拝見しますと

ピーター・バラカン氏はあまりお好きでないようですね。

クリムゾンの名前が挙がっていますが

初期のアルバム群ではなくて

80年代の”ディシプリン”時代をチョイスされています。

 

私もこの時代のアルバムは好きでした。

でも、プログレ~という範疇では

ないような気もしますね、この頃のスタイルは。

 

Three Of A Perfect Pair     KING CRIMSON

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ピンク・フロイドの”狂気”は

編集の勝利ですね。

フィルムの構成を完璧に仕上げた映画のような。

アラン・パーソンズのきめ細やかな作業は

のちの自身のプロジェクトでも

存分に発揮されてますね。

 

Then        YES

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3組のなかで一番惹かれたのは

エスかな。

バンドとしてのコンビネーションがいいですし、

プログレ系のバンドとしてはボーカルもかっちり、まとまってますから。

あとルックス~見た目も際立ってますよ。

 

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(ロックミュージック進化論/渋谷陽一

 

ただ、熱烈なファン(&評論家)の方が抱くような興奮、親近感

には、ちょっと遠いというのが

昔も今も変わらぬ感想ですね。

 

どうしても

演奏面でいえばジャズ

ボーカルの上手さということならR&B~ソウル

のほうに耳がいってしまうようです、自分の場合は。

 

いや、でも待てよ

ルネッサンスのアニー・ハズラムは驚異的な声してますよね

 

Can You Understand?~Ashes Are Burning    RENAISSANCE

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ジェントル・ジャイアントも

独特なサウンド&ボーカルで

一度聴くと忘れられませんね。

 

On Refrction    GENTLE GIANT

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ブツブツ言いながら

結局、楽しんで聴いてますね・・・

Gaslight~ガスの灯りの怪しい煌めき バーグマンそしてスティーリー・ダン

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ジョージ・キューカー監督の1944年作品

”ガス燈”

イングリッド・バーグマンがアカデミー主演女優賞を獲得した

彼女の代表作の1本でもあります。

 

オペラ歌手志望のイングリッド

本来明るい性格の女性なのですが

 

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結婚したばかりの夫(シャルル・ボワイエ)から

”君は心の病にかかっているのではないか?”

と事あるごとに指摘を受け

身心の調子を崩していきます。

 

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夫の言動に不審を感じたイングリッド

ギリギリの精神状態のなか

夫の真意を探ろうと、一対一の対決を試みます。

 

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20代後半のバーグマンがひたすら美しく

ジョゼフ・コットンアンジェラ・ランズベリーなど

個性豊かな役者さんが揃っているのですが

どうしても彼女に目が奪われてしまいますね。

 

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さて、このイングリッド版の4年前には

イギリスでも同名の映画が製作されています。

 

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主演はダイアナ・ウィンヤードという女優さん。

バーグマンのような華はありませんが

落ち着いた演技でこちらも見応えのある作品に仕上がっています。

イングリッドと比べて感情の起伏が控えめです。ラストの夫を問い詰めるシーンなど

両者を比較してみると面白いですよ)

 

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小間使い役で出てくるキャスリーン・コーデル

どことなくバーグマンに似てません?

 

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この ”Gaslight” はもともと舞台の戯曲ですが

後に、心理的に他者を虐待する行為を指す表現として

ガスライティングというワードが用いられるようになりました。

 

孤高のロックバンド

スティーリー・ダンのナンバーで、

”Gaslighting Abbie"

というタイトルの作品があります。

(アルバム ”TWO AGAINST NATURE” に収録)

 

上掲の映画にインスパイアされて作られたようですが

そこはドナルド・フェイゲンウォルター・ベッカー

よりダークな

いってみればリンチ的な怪しさ(&エロティシズム)充満ワールド。

 

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スタジオレコーディングにも参加している

女性コーラス隊がより前面にフィーチャーされていて

かっこいいですね。

 

歌詞は(おそらく、多分、もしかしたら・・・)

既婚者の男が浮気をしていて、その女性と一緒に

”邪魔な妻をどうやって始末しようか、毒それとも首を絞めて・・・”

などと相談していると

独立記念日を祝う花火が夜空に浮かび上がって~

 

という極めて”映画的な”内容(全然、違っていたりして)

三角関係になっているところが映画と違いますね。

 

イングリッドがこの曲を聴いていたら

”あら、面白そうじゃない。

私、ビデオクリップに出てもいいわよ”

なんて言ったかもしれませんね。

 

ちなみにこの曲の録音は1999年、

バーグマンがハリウッド製作の映画に初めて登場したのは

1939年です。

 

”別離”(初アメリカ映画主演作)のカメラテスト

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ノー・プラン&ノー・キャラクター カサヴェテスのマジック爆発 ”こわれゆく女”

”こわれゆく女~A Woman Under The Influence”

ジョン・カサヴェテス監督の1974年作品ですが

これは強烈ですよ。

ある意味、映画史に残る孤高の一本。

 

ちなみにカサヴェテスは俳優としても知られていて

 

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ローズマリーの赤ちゃん"での

ミア・ファーローの旦那さん役

 

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刑事コロンボ”での犯人役などなど。

ハンサムでスタイルの良い人ですよね。

 

さて、通常

映画(ドラマ)は

コロンボシリーズがまさにそうであるように

登場人物のキャラクターがきっちり造形されています。

で、それに見合った役者さんが起用されるわけですね。

男はつらいよ、007、水戸黄門・・・)

 

シリーズものでなくとも

大体初めの30分~1時間くらいを観れば

各登場人物のおよそのキャラが掴めて、

観る側が、感情移入が出来るようになっているのが普通です。

(がんばれ~とか可哀そう、危ないぞ、負けるな等々)

 

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しかし、この ”こわれゆく女”

特に主役のジーナ・ローランズには

なんとキャラクターが与えられていないんですね。

 

〇〇すべき、△△するだろうといった

役柄が設定されているのではなく

瞬間瞬間の感情の突出(&それに突き動かされた立ち振る舞い)を

カメラはひたすら追うだけです。

 

旦那さんにはまたまたピーター・フォーク

夫は妻を愛しているのですが

どこか、ローランズの表情や仕草が変なんですね、

最初のシーンから。

 

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夫婦には3人の子供が居て

ローランズは彼等を愛しているように見えるのですが

感情の起伏が激しく

周囲の人間は、彼女の次の行動が予測できません。

 

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夫や親族、友人たちも

それ(ローランズが精神のバランスを崩していること)に気づいているのですが

どのように接していいのか

当惑しています。

 

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天使のような表情で踊り始めたかと思うと

次の瞬間には表情が一変し、気持ちの高ぶりを抑えることが出来ません。

 

この日常が延々と描写されるわけです。

観る側もローランズの言動についていくだけで精一杯、

筋立てに緩急がついていませんので、「盛り上がる」場面も

特に用意されていません。

 

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さて、三人の子供たちはというと

そんなお母さんを自然に受け止めています。

 

ここがカサヴェティスの凄いところで

普通ならば、子供たちのエモーショナルな演技を必ず

話の主軸に置きたくなるはずです。

 

「お母さん!あの優しかった頃のママに戻って」

「パパ、ママをなんとかしてあげて!」

 

泣いて、叫んで・・・

という場面の連続の挙句

最後は感動のフィナーレへと突入するのが常道。

 

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しかし実は一番冷静なのが

子供たちで、彼らは受け入れてるわけですね。

「うちのお母さんはちょっと普通じゃないかもしれないけれど、でもそれがママなんだよ」と。

 

ちなみにローランズは実生活でカサヴェテスの奥さん。

他の出演者もスタッフの家族を起用したりしていています。

 

日本でこの役をやるとしたら

大竹しのぶ、でしょうかねえ。

 

いわゆる「映画らしい映画」を観たい時には

まったく不向きですが

一見の価値ありの

記念碑的作品であることは間違いありません。

(時間、結構長いですよ。2時間半以上あります)

 

予告編 

www.youtube.com

 

マスクは2枚重ねが常識なのです

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”ダメじゃない!”

 

と知り合いのタイ人から注意されまして。

 

”あっ、済みません。私という存在そのものが駄目なのだと?”

 

”そこまでは言ってないわよ。マスクをしなさい、マスクを”

 

いや、私してますけど。

というか

しないで外出したら罰金じゃないですか。

 

”2枚、2枚。今はね、2枚重ねてするのが当たり前なのよ”

 

えっ、ホントに?

それは不勉強で申し訳ないです~

とその場は謝ったものの

半信半疑な私は

家への帰り道、じっくり観察してみたのですね。

行き交う人々を。

 

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あんれまあ、

確かに2枚着用している人がかなり居ますね。

半分までとはいかないけれど

3~4割の人はそうですね。

 

その他、非常にガッチリした

高性能(と思われる)タイプや

フェイスシールド&マスクの人もチラホラ。

 

マンションに帰ったら

以前、スタッフとして働いていた人にバッタリ。

しばらく田舎に帰っていたそうで

昔話に花が咲いたのですが

その人にも言われました。

”マスクは2枚したほうがいいですよ”

と。

 

そうかあ、

そういう時代が到来したのですね。

 

”この分でいくと、来月は3枚

年末あたりには5枚重ねになりそうですね”

 

と返したら、やや受けしてくれました・・・

 

YMO    Behind The Mask

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