映画評論の世界では今や
重鎮の川本三郎
それ以外にもエッセイなどを多数発表されていますが
上記の2冊は読む人の心をグサリと刺します。
文章を抑制しながら書く、というのは
大変に難しいことだと思うのですが
それが自身の逮捕(ある事件に関与して)、
配偶者の死ということであれば尚更のはずです。
時制でいえば、遠い過去については難しい。
記憶が薄れるし、自分にとっての正当化が
時の流れによって為されることもあるでしょう。
ほんの最近~現在という事象であれば、
ほとばしる想いを文字に移し替えていく、
それはまた困難な作業ですよね。
文章を書くというのは、誰にでも出来ることですが
”読むべき文章”とはどういうものであるかを
教えてくれている気がします。
大切にしたい作品ですね。