”光の帯の行きどまり” 「回転舞台」
”パセリのような むこうの森へ” 「夏の空」
これは出来そうで出来ない
思いつきそうで思いつかない素敵なフレーズですね。
私は80年代に大学時代を過ごしましたが
周りの女の子の友達でユーミンファンは凄く多かった。
なんでそんなに好きなの?と聞いてみたら
「私たちが感じてることとか思ってることを、”そうそう、そうなんだよ”
っていうくらい歌ってくれるから」と。
で、ふと思ったんですが
50年代の日本の映画観ていると
まだ女性が男性に敬語使ってます。
奥さんが旦那さんに「今日は何時くらいにお帰りになりますか」
とか。
60年代に入ると
強い女性も登場してきますけど
それは非常に肩肘張ってるというか
「女だからって馬鹿にしないでよ」という
突っ張りがあります。
まだまだ男社会だったんですよね。
それが70年代になってくると自然体で
男性と同じ目線でものを言い合う女性が
一気に増えたような感じがするんですね。
ユーミンのデビューがまさにその頃で
当時の10~20代の女性心理に、完全にシンクロしたような。
女性であることを変に意識しないし、強調もしない。
でも”私はいつでも女性なんだから、それを
(男たちに向かって)忘れちゃダメだよ”
というメッセージが、彼女の歌世界には
いつも込められているように思うのです。