バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

キリリと引き締まった演奏が続く愛聴盤、マイルス・デイビスの "E.S.P."

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マイルス・デイビスの最高傑作というと

”カインド・オブ・ブルー”(1959年)

の名が真っ先に上がるかと思いますが

”カインド~”で展開されたサウンド(聴く墨絵とでも形容できる)は

一期一会の世界で、その後に繋がる性質のものではありませんでした。

 

それと比べると、この"E.S.P"(1965年)は

この後数年間にわたって続く

マイルスの黄金時代のスタートとなるもので

起承転結の初めの一歩と言えますね。

 

E.S.P.

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マイルス以下

ウェイン・ショーター

ハービー・ハンコック

ロン・カーター

トニー・ウィリアムス

の超強力布陣

 

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この顔ぶれでの

スタジオレコーディングとしては初めてということもあるのか、

適度に端正で ”行き過ぎない”

良い塩梅に仕上がっていると思います。

 

以降、次々とジャズ史に残る作品が作られていくわけですが

通して聴けるバランスの良さは

このアルバムが際立っているのではないかと。

 

Agitation

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67年のライブ映像ですが、カッコええなあの一言。

 

アルバムジャケットの女性は

マイルスの(最初の)奥さんですね、たしか。

色合いが良い感じですね。

こういうセンスのジャケは(初期の頃の何枚かを除くと)

マイルスにはあまり無いので

より、爽やか感があって

部屋に飾っても威圧感がありません。

 

ぶっちゃけ

”ビッチズ・ブルー” や ”パンゲア

とか、たま~にしか聴き(け)ませんけど

頻度にしたら、多分マイルスの作品中

一番耳にしているのが

このアルバム~愛聴盤ということになりますね。

 

Eighty-One

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