”エクソシスト~EXORCIST”(1973年)
そう、あの
あまりにも有名な怪奇映画。
確かに怖いシーン、いっぱいあって強烈。
それにまつわる逸話も実に数が多くて
それだけで一冊の本が書けちゃうという。
私、この映画
非常に好きで
マイ・ベスト100確定。
それはですね、よく知られている
恐ろしい場面以外の撮影がですね、
素晴らしいというのが理由でして。
まず冒頭が実際のイラクロケによる発掘シーン。
スケールが大きいですよね。
おお、これは予算かけてるなと。
しかも役者はあの名優
マックス・フォン・シドーですよ。
期待が高まります。
場面代わって
この由緒ある街並みのあちこちを、
上手く取り入れてるんですね、作品中に。
ヨーロッパを思わせる落ち着い佇まいを
奥行きのある構図で描いています。
監督のウィリアム・フリードキンは
前作の”フレンチ・コネクション”(1971年)でも
ニューヨークという街が持つ猥雑さを
完璧に捉えていましたので
まさに、キャリアの絶頂期だったのでしょうね。
撮影時のメイキング映像などを観ると、テンション高いですし。
(しかしこの後が・・・)
あと、音楽。
一躍有名になった ”チューブラー・ベルズ”
流行ったんですよ、あの印象的なメロディーが。
でもですね、別にこの曲は
映画用に発注されたものではなくて
先にレコードはリリースされていたんです。
全体を通して聴くと、別にホラー色があるとかでは全くなくて
そのなかの一部を実にうまく切り取ってるんですよね。
いずれにしても作曲者の
一挙に上がったわけですが。
忘れちゃいけないのは、リンダ・ブレアはじめ
出演者の演技が素晴らしいこと。
どうしても作品のカラーが定着してしまってますから
色眼鏡で見られることもあるかと思いますが、
やっぱり私は好きですね。
100,じゃなくて
ベスト20入りかな・・・
どうぞ、機会がありましたら
「怖いシーン以外」を
じっくりと観直してみるのも
また一興でございますよ。