イングマール・ベルイマンの超名作
”第七の封印”(1957年)
この作品が悪く言われることはないですね。
もう圧倒的な高評価のオンパレードです。
うん、そうなんでしょうね
でしょう・・・とか言えないんですよ。
非キリスト教徒の私には。
(ちなみに無宗教です)
全面的に宗教についてのお話です。
新約聖書の黙示録の一節ですよね、そもそも映画のタイトルが。
”見た目”だけでも宗教絡みのシーンが多数。
ということはセリフのやり取りのなかにも
当然、神や神への信仰についてのトピックが頻出しているわけで
それらについてですね、身についた体験や知識が無いと
深いところでの理解には及びませんから・・・
決してね、頭を抱えるような場面ばかりではないんです。
騎士(マックス・フォン・シドー)と死神(ベント・エケロート)の
度々登場してくるチェスのシーンなど
絵的にもインパクト大。
で最後に、カメラの目線が死神になる。
死を粛々と受け入れる者
延々と言い訳を述べる者
この期に及んで祈りをささげる者
現世のダンス
死の舞踊
なんとなくは分かるんです。
完全にお手上げということはない。
そして、この作品が素晴らしいということも。
でも、例えば
こういったカット。
馬がですね、写ってますね。
ある種邪魔というか不自然なんですが
ずっと画面に入り込んでるですよ、延々。
偶然ではなくて、なにかの隠喩ですよね。
おそらくはやはり宗教的な意味合いに絡めてあるのかなと。
(人間よりも馬のほうがメイン・・・)
そうなると、やはり全ては分からないんですね。
何回か観返すと気付くということでもないし。
同じ年の ”野いちご”
1960年の ”処女の泉”
といったベルイマンの
(話の筋を追いやすい)他の名作群と比べると
どうしても手強いというか、敷居が高くなっちゃうなあと。
しかしはっきり言えるのは
若き日のマックス・フォン・シドーは
やはりカッコいいですよ。
(日本でいうと初期の田宮二郎か?)
それはですね、明確に分かります。
その程度ならば・・・
The Seventh Seal Trailer