バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

有名

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もうずっとずっと前の出来事ですが

ある有名人の方とかなり大きな企画があって。

新聞にもデカデカと連日のように広告を打って

全国数都市で講演会のようなものも開催。

 

その方は今でいう文化人枠というんでしょうか、

芸能界ではなくて、ある分野の研究家。

当時のワイドショーやクイズ番組に頻繁に登場していて

それこそ知らない人は居ないだろうという

バツグンの知名度

 

基本、にこやかな紳士なんですが

お気に召さないことがあると

かなりヒートアップされるんですね。

で、お付きというのか秘書の方が

絶えず傍に控えています。

 

名古屋か大阪か忘れましたが、結構大きめなホールで

イベント的な催しが。

私を含めて関係者は前乗りしていたのですが

そのうち皆、ソワソワし始めるんです。

しきりに時計を気にしている。

 

「開演までにまだ随分時間ありますよね?」

と尋ねたら、

「これから新幹線の駅に行かなきゃ」

と皆さん。

「えーと、〇〇先生、いつもの秘書の方が同行されてるんですよね。この会場、駅から近いし大丈夫なんじゃないですか?」

と私。

迷ってしまうことを心配してるのかな、と思ったんですね。

 

そうしたら皆さん、苦笑いして

そうじゃないと。

 

電車が駅に到着する前に、ホームで待っていて

「お疲れ様です。わざわざ来て頂いて有難うございます」

と言わなきゃいけないそうなんです、乗降口に整列して。

そうしないとご機嫌のほうが下降トレンドに・・・

 

いや~それは大変ですね、と言ったら

いやいや慣れてますから。こういうことよくあるんですよ。

と某代理店氏のお返事。

 

私は行かなかったんですけどね、会場の控え室で待ってました。

しばらくして皆さんを引き連れて、ご本人登場。

なんと凄くイライラしてるんですね。

皆、ちゃんとお出迎えに行ってるのに・・・

 

そうしたら万事心得ているお付きの方が

「うちの先生、お腹が空くとダメなんです。何が食べたいか分かってますから、今買いに行ってもらってます。打ち合わせはその後でお願いしますね」

と。

 

確か、甘いものでしたよ。

運ばれてきたの。

 

ええ、それを召し上がったあとは

満面の笑みでしたね。

 

テレビで見る時と同じ笑顔でしたよ。

 

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