もう30数年前ですかね、
レンタルレコード屋でバイトをしていたんですが
外国人の男性がふらりと店に。
イギリス出身ということで
音楽談議に花が咲いて。
流れのなかでボウイの名前を出したら
「う~ん、俺はあんまり。何を言いたいのかよく分からないよ、彼の音楽は」
とお好きではない口ぶり。
その頃のボウイは”レッツ・ダンス”という曲が全米で大ヒット。
まあ、いかにもの売れ筋ロック(MTV全盛の頃)をやってたんです。
で、確かにそれまでのボウイの歩みを振り返ってみると
数年毎にガラリと中味(見た目も)が変わるので
イギリス人氏の言葉に頷く部分もあったんですね。
TVC15
私は
”STATION TO STATION”(1976年)
”SCARY MONSTERS”(1980年)
あたりが好みでした。
(他にも何枚かLP買いましたが、確かに?というのもありましたね・・・)
ボウイはベテランアーティストとしては珍しく
その後、2000年代初め頃までは
コンスタントにアルバムを出していましたが
正直、あまり大きな話題になることは
なくなっていったように
記憶しています。
なんといっても70年代の作品
”ジギー・スターダスト” ”アラディン・セイン”
”ロウ” ”ヒーローズ”
あたりががベストで
段々と 「過去の人」的なイメージが増していったような。
音楽業界からはもう引退、なんて言われてましたから。
なので、2013年のカムバックは相当の衝撃がありました。
Valentine's Day
アルバム全体の仕上がりも良かったこともあって
一気に注目が集まりました。
”やっぱりボウイは只者じゃないね、最高のロックジャイアントだよ”
と激賞の嵐。
これからまた快進撃を見せてくれるかと誰もが期待したのですが・・・
Lazarus
次作の ”BLACKSTAR” が遺作になってしまうという。
レコーディングの段階で既に体調が思わしくなかったようで
声に力が無い箇所もある感じがします。
そして、ビデオクリップが強烈でしたね。
この映像を見ていると
ボウイはボウイだけにしか出来ないことを
生涯、やってきたんだなということが伝わりますね。
かのイギリス人はどんな感想を持つだろう、
ちょっと聞いてみたい気もします。
この曲が、特に好きだったなあ。
店で繰り返し
流していたものです。
This Is Not America