バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

ストライプのシャツを着た冴えない波乗りバンド・・・のイメージを覆すロックなビーチボーイズ作品集

f:id:bkkmind:20211206202328j:plain

 

ごく一般的なビーチ・ボーイズのイメージといえば

まあ、こんなもんですよね。

夏が来ると思い出す(人も居る)程度。

 

ぶっちゃけ、ルックス的にもビートルズストーンズに完敗・・・

なんか皆、小太りだしねえ。

 

実際、60年代中頃以降になると急激に人気が低下。

レコードセールスも全く奮わなくなります。

 

しかし70年代初期には、大幅に作風を変えて

コンテンポラリーなロック路線を展開。

コンサートでの動員数が伸び始め、徐々に復活の気配が出てきます。

 

You Need a Mess Of Help To Stand Alone

www.youtube.com

 

数年前に ”砂浜に寝そべる君の水着姿が~”

とお揃いの縞々シャツでコーラスしていた頃とは

見た目も曲調も激変していますね。

 

ピアノは後のキャプテン&テニールのダリル・ドラゴン。

そして新メンバーとしてブロンディ・チャップリンとリッキー・ファター

を新加入させた結果、大幅に演奏力がアップ。

すっかりロックグループらしくなってきました。

 

Sail On Sailor

www.youtube.com

 

70年代の楽曲としては非常に評価の高い

"Sail On Sailor"

ここでボーカルを取っているのは

バックアップメンバーのビリー・ヒンシュですね。

(昨年の11月に亡くなったとのこと・・・合掌)

 

しかし振り返ってみると、ボーイズが

「海とサーフボードと女の子たち」といった歌世界を展開していたのは

初期の数年間だけで、既に65年頃からは

他のライバルグループと比べても

むしろいち早く、斬新なサウンドを産み出していたのでした。

 

Heroes And Villains

www.youtube.com

 

67年発表の曲ですが、実に目まぐるしく曲調が変化していく

プログレッシブなナンバー。

難解な歌詞を提供しているのは、リーダーのブライアン・ウィルソンの盟友

ヴァン・ダイク・パークスです。

 

ビーチ・ボーイズは一時期までは

初期の作品は古臭いと嫌われ、

ブライアンとヴァン・ダイクが創り上げた楽曲は

逆に進み過ぎていて理解されない

という苦難の時期が続いたのですが、

現在ではそういうことも無くなって、

キャリア全体を楽しむリスナーが増えたのは

誠に喜ばしい限りですね。

 

さて締めには、ウィルソン三兄弟の末弟

デニスのボーカルを。

これぞロック・バラードという佳曲です。

 

それにしても若い頃のデニスはハンサムですよね。

英米のベテランのロックバンドで人気投票したら

相当に上位、のような気がします。

 

Forever

www.youtube.com

 

f:id:bkkmind:20211206210849j:plain