バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

カルト映画ファンに人気の高いスペイン映画 ”ザ・チャイルド”

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1976年製作のスペイン映画

(監督/ナルシソ・イバニェス・セラドール 主演/リュウイス・フィアンダー、プルーネラ・ランサム)

 

イギリス人夫婦がバカンスでスペインの港町へやってきます。

 

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ちょうど祭りのシーズンで、町は観光客で溢れかえっています。

煩さに閉口した二人は

かつて夫が訪ねたことがあるという離れ小島に

ボートで向かいます。

 

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島に着いたのですが

人影がありません。

まるでゴーストタウンのよう。

 

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子供たちは居るのですが

話しかけても反応が薄く、

大人たちの行方を聞いても答えようとしません。

 

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実は子供たちに異変が生じて

島の大人たちは彼等に殺されてしまっていたのです。

さて、夫婦は脱出できるでしょうか・・・

というのが粗筋。

 

子供たちは見た目は変わっていません。

(虚ろな笑顔か無表情で口数は少ない)

何故そうなったのかは特に説明はないのですが

じっと目を見つめることで、たやすく”伝染”していくようです。

 

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この当時は ”エクソシスト” ”サスペリア” ”オーメン” ”ゾンビ” ”キャリー”

等のホラー/オカルト系映画が全盛でしたから、

その流れで作られたのでしょうね。

 

スペインのロケシーンも風情がありますし

BGMが抑え気味なのも好感が持てます。

 

ただ旦那さん役の演技&存在感がイマイチ・・・

全編通して大人の俳優はほぼ夫婦だけですから

ここが大きな弱点かなと。

 

オープニングのシーンで

かなり時間をとって実写映像が使われているのですが

それらが子供たちの極限状態を映したもの。

ナチス強制収容所、アフリカの飢餓、ベトナム戦争など)

 

おそらくは

罪の無い子供たちの命をいかに大人たちが奪ってきたか~

そのアンチテーゼが本作なのだというメッセージなのでしょうね。

(本編中にもテレビ番組として流れる場面があります)

 

展開がやや冗長(もうちょい詰めると良かったかも)な箇所も

ありますが、終盤に緊迫感が高まります。

恐怖が島内だけには留まりそうにないエンディングも印象的。

 

”サイコ” & ”ボディー・スナッチャー” & ”ゾンビ”

を掛け合わせたような雰囲気のチャイルドホラー、

ご興味がある方は本編をどうぞ。

 

Who Can Kill A Child?  Trailer

www.youtube.com