1948年のアメリカ映画(監督/ウィリアム・ディターレ)
悪人が一人も出てこない、ハートウォーミングな佳品です。
舞台は冬のニューヨーク
今一つ芽の出ない画家にジョセフ・コットン
セントラルパークで
一人の少女(ジェニファー・ジョーンズ)と出会います。
ジョーンズと出会ってから、不思議と絵が売れるようになり
どことなく謎めいた雰囲気の彼女と
会うのが楽しみになったコットン。
しかし、おかしなことが。
会う度に彼女は、考えられないスピードで大人に成長していくのです。
それも大変魅惑的な。
また彼女の姿は、コットン以外の人間には見えません。
コットンは奇妙に思いつつも、日に日に彼女を強く愛するようになります。
コットンはやがて、彼女の秘密を知ることになります。
ジェニファーはずっと以前に不幸な事故で亡くなっていたのでした。
その事実を告げる修道女に、往年の大スター
なんとかして彼女を救いたい!
僕にはそれが出来るはずだ
時空を超えて僕らは会うことが出来るのだから。
果たしてコットンは
彼女を現代に蘇らせることができるでしょうか?
二人は生を共にできるのでしょうか?
やや時は流れて・・・
メトロポリタン美術館を訪れた女子学生
”なんて素敵な絵かしら、まるで生きているみたいね”
それはコットンの描いたジェニファーの肖像画でした。
彼女はコットンの心のなかで永遠の命を授かり、
その気品のある姿は、美術館に行けば誰でも会うことができるのです・・・
ジョセフ・コットンは肩の力を抜いた軽めな演技。
受賞&ノミネート組がズラリ。
ジェニファー・ジョーンズ/アカデミー主演女優賞&ノミネート4回・ゴールデングローブ賞主演女優賞&ノミネート1回
エセル・バリモア(コットンの才能を見抜く老婦人)/アカデミー助演女優賞
セシル・ケラウェイ(画商)/アカデミー賞ノミネート2回
デヴィッド・ウェイン(コットンの友人)/トニー賞2回受賞
David Wayne
コットン自身はこの作品で、ヴェネツィア映画祭男優賞を
ゲットしていますので
目出度し目出度しの HAPPY WORLD&ENDING であります。
Portrait Of Jennie Trailer