バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

ブリティッシュカルトの雛形、マニアが喜ぶ ”Mumsy, Nanny, Sonny and Girly”

 

アハハと思わず手を叩いてしまう(この手の映画が好きならば)

1969年製作のイギリス映画。

 

監督はフレディ・フランシス、

この人はなんとアカデミー撮影賞を2度受賞しています。

その他 ”エレファント・マン” ”デューン砂の惑星” ”ストレイト・ストーリー

といったデヴィッド・リンチ作品や

スコセッシの ”ケープ・フィア” など有名作品も多数担当。

 

その一方で、自身の監督作品もかなりの数があるんですが

そちらではホラーやSF、しかもB級テイストのオンパレード

というところが面白いですね。

 

 

さて、本作の内容はというと

テームズ川沿いの広大な屋敷(ゴシック建築のオークリー・コート)

で暮らす4人が主人公。

優しいお母さん、元気溌剌な息子と娘、かいがいしく家族の世話をするメイド

・・・

 

ところが彼等はサイコなパーソナリティだったのですね。

一見幸せそうな家族を演じているだけで、

実は快楽殺人が趣味という

恐ろしい一家だったのです。

 

 

息子と娘は町でターゲットを見つけては

声を掛けます。

「私たちと一緒に遊びませんか?」

 

 

最初のうちは面白がって調子を合わせているのですが

その遊びに飽きてしまう素振りを見せると・・・

 

 

躊躇なく殺されたり

屋敷の室内に監禁されてしまいます。

 

 

そして殺人の様子を記録したフィルムを

4人揃って鑑賞するというのが恒例行事。

なんと恐ろしいファミリーでしょうか・・・

 

 

PLAY THE GAME

 

さもなくば、あなたは殺されるか

一生監禁されてしまうのです。

 

 

屋敷に連れ込まれたマイケル・ブライアント

必死にサバイバルを考えます。

そして、ある行動に。

それによって、今まで結束の固かった4人の人間関係に

変化が生じ、新たな殺人が・・・

 

有名な俳優は一切出演していないのですが

娘役を演じるヴァネッサ・ハワードがキュート。

(といっても、危ないキャラなわけですが)

ミニスカートのコスチュームで男たちを虜にします。

 

また、斧で部屋のドアをガンガン叩き付けるシーンが

何回か出てくるのですが

後年のシャイニング(スタンリー・キューブリック/1980年)

への影響が指摘されたりしていますね。

 

 

名作、感動作ということでもなく

エクソシスト” や ”オーメン” ”ローズマリーの赤ちゃん” 

といった路線でもありません。

 

ニヤニヤしながら、「オフビート・ホラー」の神髄を

堪能されてみてくださいな。

 

Mumsy, Nanny, Sonny, and Girly   Trailer

www.youtube.com