バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

下世話だけどハイブロウ、隠れた傑作コメディ映画 "BLITES SPIRITS"

 

これは好きな映画なんですよね。

それほど有名作というわけではありませんが。

 

レックス・ハリソンは成功した作家。

2番目の妻コンスタンス・カミングスとも

順調な夫婦生活を送っています。

 

 

次回作のネタにしようと

女性の霊媒師(マーガレット・ラザフォード)を呼んで

降霊会を行ったところ

 

 

なんと死別した最初の奥さん(ケイ・ハモンド

が颯爽とこの世に蘇ってしまうのです。

(爽やかに出てくる幽霊って珍しいですよね)

 

 

ハモンドの存在はハリソン以外には分かりません。

そこでハモンドは悪戯し放題です。

 

 

ハリソンはそんなハモンドを特に怖がることもなく

邪険に扱ったりもしないのですが

(幽霊に気付かない)カミングスは

当惑するばかり。

 

 

ハモンドのお茶目な行動はエスカレートする一方で

遂にはカミングスが巻き込まれて事故死。

 

 

なんと、カミングスも幽霊となって

ハリソンの前に登場します。

 

 

「あなた、私に黙って浮気してたわよね」

奥さん連合チームにたじたじとなったハリソンは

霊媒師を再び呼んで、二人ともあの世に帰ってもらうことに成功。

やれやれ、これで一安心

ちょっと旅行でもして気分転換するか

と車のハンドルを握るのですが・・・

 

楽しいオチのついたラストは

本編を観てのお楽しみということで。

 

(出番は少ないのですが、メイド役のジャクリーン・クラークのとぼけた演技が秀逸)

 

80年近く前の作品ですけれど

快調なテンポで流れがスムースです。

 

残念なのは日本語タイトルの

”陽気な幽霊”

なんか間が抜けてますよね。

確かに直訳なんですが、原題の韻を踏んでる洒落っ気が伝わらないですし。

 

監督がデヴィッド・リーン、原作にノエル・カワード

このコンビは昨日紹介した ”逢いびき”と同じなんですが

これだけ違うテイストの作品を間髪入れずに

送り出すというのは、物凄い才能です。

 

機会があれば、ご観覧を!

 

BLITES SPIRITS (1945)  Trailer

www.youtube.com