期待を抱かせるオープニングカットであります。
小学校教師だったマルチェロ・マストロヤン二
娘の結婚式に参列していますが
どこか上の空です。
(娘もエキセントリックな仕草をします)
式が終わるとマストロヤン二は
トラックの荷台にミツバチの巣箱を乗せて
旅に出ます。
を同乗させるのですが、奔放な彼女は
若い男を部屋に連れ込んだり
気の向くままに行動。
マストロヤン二は花を求めて
ギリシャを南下
かつての旧友たちを訪ね歩きます。
いい感じですよね?
で、実際素敵なシーンが幾つもあるんですよ。
ところがところが、ラストに向けて
あんりゃー状態になってしまうんですね。
マストロヤン二とムルージは最後に愛を交わすことになるのですが
そのシーンが思い切り
浮きまくりなんですね。
まず時間がかなり長く、10分近く
セックスシーン(それもかなり濃密)が続くんですね。
で、その場所が映画館のスクリーンの手前なんです。
(マストロヤンニの友人の館主に一晩泊めてもらったという設定)
映像的にね、効果を狙っているんでしょうけれど
それまでの流れからするといかにも不自然なんですよ。
マストロヤンニの心中もいま一つ
共感しにくい部分があるような。
(ミツバチの生態と人間の一生~男女や親子の関係性を引っ掛けてるのも分かるんですが)
映画を楽しむポイントは
*全体の完成度が高い
*部分部分で印象的なシーンがある
に大別されると思いますが
この作品は明らかに後者かなと。
The Beekeeper (1986) Trailer