バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

心理サスペンス映画の定番、女優陣の演技が光る ”らせん階段”

 

ロバート・シオドマク監督の1946年作品。

心理スリラー系(幽霊、お化けの類いは出てこない)

の映画では鉄板、ベストものでは必ずランキングされる

有名作です。

 

私は随分以前に観た時に

うーん、それほどでは?

と思ってしまったんですね。

(多分途中でギブアップしたんじゃないかな)

ですので再チャレンジということで。

 

 

時は1906年、アメリカはバーモント州の片田舎で

若い女性を狙った連続殺人事件が発生。

村はずれにある屋敷の女主人(エセル・バリモア)は

住み込みの世話係(ドロシー・マクガイア)の身を案じます。

 

 

ドロシーは幼少時のトラウマで

声を出すことが出来ません。

(エセル・バリモアは寝たきりで起き上がれないという設定で、両者の動きを限定していますね)

 

 

屋敷には他に

エセルの実子、その秘書、継子、看護婦、使用人夫婦が住んでいます。

 

 

殺人犯は、この住人たちの誰かなんですね。

眼だけが大きくクローズアップされます。

 

 

遂に秘書(ロンダ・フレミング)が犠牲に。

 

 

ドロシーが次の標的に。

しかし彼女は声が出せないので

外部に助けを求めることは不可能。

(他の住人は外出していたり酔いつぶれてしまっている)

 

 

広大な屋敷のなかをドロシーは必死に逃げ回ります。

(このシーンが見どころで、らせん階段をうまく使った映像処理がされています)

 

しかしいよいよ逃げ場が無くなり

絶体絶命。

犯人の素顔は?

そしてドロシーの運命は?

 

・・・ということで

「閉じ込め」映画の先駆的作品でもありますね。

 

主演のドロシー・マクガイアは熱演で

大女優エセル・バリモア

クールなセクシービューティーのロンダ・フレミング

も役柄にフィットしているんですが、

 

男優陣が弱いんですよね。

 

 

ドロシーがほのかに思いを寄せる村の医者(ケント・スミス)は

特に事件に絡むことなく中途半端なポジション。

屋敷の住人の男たち(この中に犯人が居るわけですが)も

印象が薄いんですよね。

 

また犯人捜しの面白さも無いんですよ。

(瞳のクロースアップで若くないことが分かってしまうので)

 

 

屋敷への人の出入り(誰が居て誰が留守なのか)

の捌き加減もいまひとつだし、

最大の見せ場、犯人とドロシーのチェイスシーンも

屋敷内に二人だけというわけではないので

手に汗握るというレベルの緊張感はないかと。

 

この手の映画は無数にあるかと思うのですが

他に色々とあると思うんですよね

より引き締まった作品が。

 

しかし世評は高いわけで

私の観方や相性が悪いのでしょう。

三度目の正直ということもありますから

またいつの日にか

再々チャレンジしてみましょう・・・

 

"The Spiral Staircase"   Trailer

www.youtube.com