これはもう
ただただ楽しい
（そしてハートウォーミングな）
７７分間。
（監督／モーリス・ターナー）
ピックフォードは大富豪の一人娘。
お城のような屋敷に暮らしていて
家庭教師だけでも５人が控えています。
（外は危ないからと学校に行かせてもらえない）
使用人ともなると数十人が雇用されていて
誰が誰やら。
ピックフォードには２４時間監視の目があって
自由な時間がまったくありません。
お父さん、私
同じ齢の子と遊びたいの！
お母さんはどこに居るの？
お父さん、私の顔を見て！
私の話を少しでも聞いて！
父親（チャールズ・ウェスリー）は
仕事の算段で頭がいっぱい
母親（マドレイン・トラヴァース）は
セレブ界の社交で忙しく
物質的には何ひとつ不自由がない
ピックフォードなのですが
心の寂しさを埋めてくれる人間は
誰一人居ません。
薬の誤飲で体調を崩したピックフォード
不思議な夢を見ます。
夢の世界では
ピックフォードに厳しい
家政婦や家庭教師が悪者で
数少ない理解者（屋敷にやってきた修理工など）が
味方になって、
不思議な冒険を繰り広げます。
不気味な形のマシーンに座って
一心不乱に手先を動かす父親。
ピックフォードは叫びます。
お父さん、お母さん
私が小さかった頃に住んでいた田舎の家へ帰りたい！
こんなお屋敷なんか要らない
みんなでお喋りしながら
ゆっくり過ごしましょう、あの楽しかった日々のように・・・
瀕死のピックフォードは奇跡的に回復
傍らにはかつての優しさを取り戻した母親の姿が。
お父さんは屋敷を処分する手続きを進めていくのでした。
ということで
めでたしめでたしの
大円団であります。
当時２５歳
押しも押されぬ大スターの
ピックフォードが１１歳に扮して
十八番のドタバタ芸を披露する
愛すべき佳品ですね。
ご家族揃って
是非どうぞ。
"The Poor Little Rich Girl" (1917) Trailer
