これはちょっときてますね。
結構ヤバいです。
1956年製作の古い映画なんですが
公開当時は相当にショッキングだったんではないでしょうか。
(監督/マーヴィン・ルロイ)
パティ・マコーマックは8歳の可愛い女の子。
優しいパパとママのもとで
すくすくと成長し、じゃなかったんですね
これがまた。
異常に物に執着します。
でそれをなんとしても手に入れようとするんですね。
その願いが叶わない場合は
殺しちゃうんですよ、邪魔した相手を。
感情の起伏が強烈。
思い通りにならない時は形相が一変します。
で、マズいと思った時は
ママ~
パパ~
と甘えモードに瞬時に切り替え。
なので、パティの異常性に気づかない大人も居るわけです。
パティはそういう人間を盾に使うわけですね。
「私のことを虐める人が居るの、助けて~」
といった具合に。
撮影当時10歳だったパティ・マコーマックの
あまりの演技の上手さに驚愕。
(アカデミー賞とゴールデングローブ賞にノミネート)
我が娘の行動に苦悩する母親役の
ナンシー・ケリーも好演です。
(相手に気づかれないように凄い顔つきになります)
この作品は映画化される前に
舞台で評判になっていたんですね。
で、そのキャスティングがほぼ同じ顔触れのまま
登場しています。
しかしエンディングなどは変更されてるんですね。
あまりにダークな内容なので
あちこち
「水で薄めて」あります。
そうしないと放映規定にモロに引っ掛かってしまいますので。
(パティ・マコーマックは「映画版ではさっぱり淡白気味に演技しました」とコメントしたりしてますね)
ただそれでも充分に強烈感が残っていますね。
チャイルドホラー/オカルト系~悪魔が子供に乗り移って・・・
といったよくある類いの映画よりずっと見応えがありますよ。
(殺人場面などの直接描写はありません。あと、もともとが舞台劇なのでほとんどのシーンが室内のみ。会話の応酬が続くので派手さは無いですが)
THE BAD SEED (1956) Trailer
さて、この ”悪い種子” は後年
色々とリメイクされているんですが
明日はそれらの
21世紀版「嫌な娘」ムービーを
観てみることにしましょう。