当時30代だった鈴木清順の快作。
いってみれば日本版ヌーヴェルヴァーグなのですが
冴えたカメラワーク、役者陣の好演、ファンキーな音楽で
実に愛すべき作品であります。
母親に対して屈折した感情を抱き続ける青年(川地民夫)
とその仲間たちの無軌道な青春ストーリーなのですが、
野外ロケが大々的に行われており
当時の歌舞伎町や逗子海岸のシーンが登場します。
撮影時30歳の奈良岡朋子(しかし川地の母親役)
18歳の坂本九がチラリと出演。
(ちなみに「上を向いて歩こう」が大ヒットするのは翌61年)
同じく吉永小百合もほんのちょっと顔見せ。
当時としてはかなり大胆なシーンも。
屋外での印象的なシーンがいっぱい。
これが最大の見どころです。
最終カットはコールマン・ホーキンスのポスターのアップ。
実に”グルービー”な72分間の疾走です。
67年の”殺しの烙印”(宍戸&真理アンヌ!)
についてはまたいつか改めまして・・・