バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

意外にも、一番聴きやすいディランのアルバムか? ”ストリート・リーガル”

 

御大ボブ・ディランの1978年作

”ストリート・リーガル”

 

私の記憶では発売当時

評判は芳しくなかったですね。

”血の轍” ”欲望” と中味の濃い

あるいは話題曲を含んだアルバムの次にしては

どうもちょっと、みたいな。

 

確かに印象は薄いんですね、それらの作品に比べると。

 

Where Are You Tonight? (Journey Through Dark Heat)

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一言でいうと、ポップなんですね。

ごく普通なんです。

構えとか力みが全然無い。

 

そういうことがあまりディランには無いので

(また期待もされていないので)

拍子抜けしちゃうんですね。

 

True Love Tends To Forget

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でも曲毎の出来は決して悪くないし

”辛気臭い” 箇所が無いんですね。

どのナンバーもリズム隊が入っていて

演奏時間も程よい。

(弾き語りで10分とかそういう曲は無し)

 

Is Your Love In Vain?

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そして大きな魅力が女性コーラス隊。

(後にディランの奥さんになるキャロリン・デニスが居ますね)

バックで控え目に歌ってるということでなく

どの曲でも前面に出ていて

ディランのボーカルとコール&レスポンスになっています。

 

この存在がアルバム全体に活気を与えてますね。

有名なゲスト参加も無く

ディランのキャリアでは目立たないアルバムですけど

(良い意味で)「聴き流せる」

良作です。

 

ディラン初心者やディラン挫折者(?)にも

お勧めの

”地味目だけれども晦渋でない”

佳作でございます。