先日、年下の知人と話していて
どういう流れか
”白い巨塔” の話になったんですね。
で、私は1970年代の田宮二郎主演のテレビドラマ
のことかと思って
役者さんの名前を挙げたりしたんですが
どうも話が噛み合わない。
知人が言っていたのは後年の
唐沢版や岡田版なんですよ。
田宮版では原告側の弁護士役が
児玉清だったんだよ、と言うと
「えー、あのアタック25の司会の人?」
とか、
田宮のお母さん役の中北千枝子(黒澤や成瀬作品で達者な演技を見せていた女優)
のことなどは、
「誰それ?まったく知らない」
てな具合にトンチンカンなやりとりに。
(まあ、それはそれで面白かったんですが)
ちなみに歳の差は7歳なんですが
それ以上に隔たりを感じましたね。
でも考えてみると、2~3歳でも
ズレてきますね。
好きだったドラマ、アイドル、ヒット曲などについては。
田宮二郎はこのドラマの放映中に自殺して
世間に大きな衝撃を与えたのですが、
評伝本などによると、私生活では大きなトラブルを抱えていて
身心ともに絶不調。
とても撮影を続行出来る状態ではなかったようです。
ドラマの終盤で
遺書を書く(手元が映るだけなので、スタッフが書こうとすると)
遺体が運ばれていく(顔や身体が覆われているので、代役がやろうとすると)
それらを全て制して、自身が演じ切ったとのこと。
山崎豊子の原作に惚れ込んでいた田宮は
60年代にも映画で主演しているのですが
(高い評価を受けています)
それをも上回る決定版を残しておきたかったのでしょうね・・・
やはりこのコンビネーションが最高ではないでしょうかね
オールドジェネレーションの懐古趣味だけということではなく・・・
ちなみに田宮は
60年代に多数の映画に出演しています。
財前教授とはまったく違うキャラクターだったりするので
ご興味のある方は、どうぞ本編を是非にご覧ください。
悪名 予告編
溝口健二作品で助監督を務めていた
田中徳三メガホンの ”悪名”(1961年)
シリーズで何作も作られましたね。
(田宮は途中で殺されてしまうのですが、非常に人気があったため
瓜二つの弟として再登場します)
暴れ犬 予告編
森一生監督のエンタメ痛快路線作(1965年)
女優さんたちの顔ぶれが興味深いですね。
脚本は藤本義一
にしても、「昭和ど真ん中」だなあ・・・