1970年代にはすっかり斜陽の時代に入っていた
日本映画。
それでも多くの作品が製作されていたわけですが、
当時まだ子供だった自分は
それらを映画館で観た、という記憶はほとんどありません。
ですんで同時代の記憶としては語れないのですけれど
ちょいと1971年~1975年の
ベスト10ランキングを見てみましょう。
(キネマ旬報によるもの)
1971年
うーん、いきなり重いですね、重量級の連続。
真剣、戦争、沈黙・・・
いのちまでぼうにふるという。
沈黙 予告編
1972年
深作監督作品が二位だったんですね。
左幸子の ”どすこい” 演技が凄いパワーでした・・・
軽めのエンタメ作品は寅さんシリーズだけですね、この年も。
軍旗はためく下に 予告編
1973年
これもまた凄い並び。
BGMはじょんがら節という。
吹きすさぶ日本海、嗚呼・・・
デートコースとして使えないですよね、映画。
観たあと口数少なくなっちゃいそう。
津軽じょんがら節 予告編
1974年
うわー、蹉跌に暗殺
襤褸なんてもう読めませんよね。
(八位の ”襤褸の旗” 三國連太郎が田中正造、中村敦夫が幸徳秋水、古谷一行が荒畑寒村という強烈な配役でした)
秋吉久美子のヌードに興奮しましたよ・・・(”妹” ”赤ちょうちん”)
妹よ 予告編
1975年
70年代もはんば、そろそろ明るくなるかというと
墓場、阿部定、化石・・・
同胞 予告編
こうして振り返ってみると、
社会的メッセージを伴った題材や
一人の人間の厳しい生き様を克明に追う、
そういう作品が多いですね。
ガキだった自分には実感がありませんが、
作り手もお客さんも
「真面目な」時代だったのでしょうね・・・
忍ぶ川 予告編