黒澤、小津、木下、溝口、大島、小林、山田・・・
と日本映画の名監督は数多く挙げられますけど
私が感覚的にいちばんフィットするのは成瀬巳喜男でしょうか。
勿論、個々の作品にもよりますけれど。
無駄が無いんですよね。
場面の省略が過不足なくてピッタリ。
不自然なシーンとか余計なセリフのやりとりが0なんです。
そういう意味では小津監督の作品群と似てますけど
小津作品って静謐なようでいて、登場人物は正対して
実は”闘って”いることが多いような気がするんです。
そういう意味ではアバンギャルドというか
緊張感が非常にあるんで、肌合いは随分
違うように思います。
川端康成原作の「山の音」(1954年)
もう絵画、名画の世界ですね。
と文章で書いても伝わりませんから
また別の機会にじっくりと。
他にも、
黒澤作品とは違う雰囲気の三船敏郎が出てくる
「石中先生行状記」(1950年)
加東大介の名演! ユーモラスでしかし涙腺崩壊の
「おかあさん」(1952年)
オール女優スター競演の
「流れる」(1956年)
未亡人を演じる高峰秀子の圧倒的存在感
「乱れる」(1964年)
など、名作のオンパレード。
機会がありましたら、各作品の本編をぜひぜひ!